背景
2006年3月に在胎26週、420gで生まれた。持病は、脳室周囲白質軟化症による脳性まひ、点頭てんかん、弱視。鼠径ヘルニア・停留精巣や未熟児網膜症は手術済み。
退院後離乳食をほとんど食べず、
1歳4ヶ月で経管栄養を開始。
妊娠中
不育症(お腹で胎児が育たない病気)のため、妊娠してすぐにヘパリン(血流をよくする薬)を24時間持続点滴で治療しながらの生活。
18週くらいの時に、子宮内胎児発育不全と診断、入院加療。
26週に入ってすぐに子宮から大量出血し、緊急帝王切開にて出産。
出生~退院
生後1か月までは保育器にて、呼吸器使用しながら元気に過ごす。
生後1か月で晩期循環不全をおこし、自発呼吸が止まるが、1日ほどで呼吸は回復、「脳室周囲白質軟化症」と診断。
NICUを生後4か月半で退院。
退院後
退院までは哺乳瓶で飲めていたが、退院して直接母乳をあげるようになってからは哺乳瓶を拒否して飲まず。
生後7か月くらいで離乳食を始めたものの、ほとんど食べず。
食材によっては(たぶん本人が気に入るもの)少し量をとれることもあった。
1歳3か月ではじめてSTを受ける。 授乳回数が多いために食べないのかもしれないと診断され、授乳回数を減らしたが(6~7回/日→1~2回/日)食事量は増えず。
1歳4か月から経管栄養を開始し、経口摂取と併用(授乳量が100ml程度/回と少ないこと、栄養不足からくる病を発症したため)。
経管栄養を併用しながら食事形態を工夫。
5歳になると、昼は半分くらいは食べられるように。
1歳7か月で完全に卒乳、マグのストローでお茶など飲むことができたが、量は取れず。
1歳8か月でコップ飲みの練習をはじめた途端、ストローで飲むことができないように。
2歳、拒食がますますひどくなり、ほとんどの栄養を経管で補う。 3歳前に、てんかんの薬の種類を変更したことで、すこし食べるようになる。 (薬の副作用で、“食欲の低下”というものがあった)
4歳、食べる量が増えて欲しいと思い、経管栄養から注入していた栄養剤の量を減らし、1日3回注入→2回に変更したところ、食べる量が少し増えるが、経口だけで生活できるレベルではない。
5歳(現在)、朝はあまり食べないので注入メイン、昼は食事メインで同じ年頃の子の半分くらいは食べられるようになり(食材にもよる)、夜は食事+注入。
食事形態としては、お粥もご飯も食べられるし、量もそんなに変わらないが、おかずはやわらかくしたものをつぶしたり細かくしたりしている。
好きなもの
ふりかけご飯、タマゴかけご飯
煮魚、お味噌汁、高級なお肉、
バナナ、ケーキの生クリーム、キャラメルコーンなどサクサクしたお菓子、
アクエリアス、ココア…など
嫌いなもの
炊き込みご飯、白ご飯、
味の薄いもの、すっぱいもの、
ケーキのスポンジ、パン
お茶…など
食べない原因として言われていること
小児神経科医師
「脳のMRI上、食べないのはおかしいので、拒食症ではないか?」
→ 本人が食べたいものは食べるので、まったく全てを拒んでいるわけではない。
言語聴覚士
「口の中が過敏で、食べ物が入るのが嫌なのではないか?」
→ おもちゃは口に持っていくし、食べたいものは嫌がらない。
作業療法士
「目が見えない(光は感じているが、見えているのかは不明)ことで、何が口に入ってくるのかわからない不安感から食べないのではないか?」
→ はじめて食べるものでも、食べるものは食べるし、食べないものは食べない。