11/2~3の両日、奈良春日野国際フォーラムにて開催された「第46回日本小児栄養消化器肝臓学会」に展示出展および市民公開講座に登壇させていただきました。
展示ブース・市民公開講座、それぞれにご報告させていただきます。
展示ブース
展示ブースはメイン会場のすぐそばで、さらに当会のブースはドリンクコーナーの正面。そこを通り過ぎて庭園に抜けられる、というシチュエーションで興味の有無に関係なく視野に入るありがたい場所でした。
消化器分野の難病を含めた各疾患の患者会のみなさまに加えていただいた今回の展示に際し、基礎疾患・原因疾病に関係なく構成される当会としては消化器肝臓疾患に関わる医師をはじめとした各職種の皆さまにとって興味を持っていただけるのだろうか、という一抹の不安を抱きながら当日を迎えたのが正直なところでした。
しかし、疾患名としてピンポイントではない分、興味を持ってブースにお立ち寄りくださる先生方は、より関心が高く、関わる患児のその後の「食」への熱い思いをお持ちでとても熱心にお話を聞いてくださいました。
印象的だったのは治療を経て命の危険から脱した患者の皆さんは栄養の取り方を工夫しながら成長し、また成人し、その後の人生を歩み続けておられる方も多く、その分「食べること」とのつきあいが長い期間の課題となる、ということでした。
お隣のブースで展示出展されていた当事者の方も疾患と付き合いながら中心静脈栄養を併用しつつ職に就き、社会生活を送っておられました。
消化器の問題を抱えていることで経口摂取を断念したり距離をおいたりしなくてはならない生活を送る中で「口か食べる」こととも離れてしまうケースも多いとのこと。
「食べること」が栄養摂取の側面だけでなく文化としての意味を大きく持つ中で、私たちの会が「疾患に関係なく」存在していることには大きな役割があると感じた2日間でした。
興味深くお立ち寄りくださった先生方が快くお写真の撮影に応じてくださり、また掲載についてもご快諾をくださったこと、大変有難く、また心強い思いです。

まつもと医療センター 小児科の佐渡智光先生がお立ち寄りくださいました。
関わる患者(患児)の年齢などへのお尋ねもありました。

済生会横浜市東部病院の乾あやの先生がお立ち寄りくださいました。
以前、春の小児科学会展示ブースにもお立ち寄りいただきましたが、今回、診察しておられる患者さんがお困りとのことで会をご紹介くださったとのこと。
会に繋がることで何かヒントを得ていただけたら、と願います。

岩手医科大学附属病院小児科の塩畑健先生がお立ち寄り下さいました。
「こんな会があったんですね」とすーつと近づいてきてくださってお話を聞いて下さいました。
器質的な原因がないのに「食べない」お子さんに出会われるとのこと。
それぞれの方のタイミングで会にアクセスしてくださって、同じように悩む親御さん仲間がここにいるよ、と伝わりますように。

国立成育医療研究センターの栄養士、船山理恵さまにお立ち寄りいただきました。
当事者スタッフの話をとても興味を持ってお聞きくださり、会として色々なことを発信してほしいと言っていただけました。
とても柔軟な感覚をお持ちの栄養士さんです。

広島大学病院小児科の藤川皓基先生(向かって右)と広島市立舟入市民病院小児科の佐藤友紀先生(向かって左側)がお立ち寄りくださいました。
当会が特定の原因疾患に縛られることなく、「食べない・飲まない」「食べられない・飲めない」現象で繋がっている、ということにご興味を持ってくださいました。
ありがとうございました。

国立成育医療研究センターの栄養士、船山理恵さまにお立ち寄りいただきました。
当事者スタッフの話をとても興味を持ってお聞きくださり、会として色々なことを発信してほしいと言っていただけました。
とても柔軟な感覚をお持ちの栄養士さんです。
市民公開シンポジウム「子どもの難病とともに生きるー患者会の取り組みー」

今回の学会では市民公開講座として患者会からの発信の場を頂戴しました。
ありがとうございました。
11/3に開催された市民公開シンポジウムでは会長の虫明聡太郎先生から「(つばめの会さんのされていることは)うちの学会にドンピシャな分野です」との温かいお声かけをいただいたり、フロアの先生方からも心強い応援メッセージを頂戴しました。
事務局業務でとてもお忙しい中で、患者会に決め細やかにお声かけくださった近藤宏樹先生にも随分支えていただきました。
一緒に登壇した他の患者会の皆様の発表も学ぶことも多く、これからも私たちにできることを模索しながら様々なネットワークを作り上げていく役割を担っていかなくては、思いを新たにした時間でした。
2日間、本当にありがとうございました。

学会のプログラムの市民公開講座に一緒に登壇させていただいた患者会のうちのひとつ、病気の子どもの「きょうだい」のための活動をされている「NPO法人しぶたね」さんのきょうだいたちの味方『シブレンジャー』
会場正面の学会看板の前でもみんなで「パチリ」
「誰でもシブレンジャーに変身できるんだよ!」のメッセージをたくさん受け取りました。