Feeding Mattersをご存知ですか?
Feeding Mattersは、アメリカの摂食障害児のための団体です。
毎年5月はFeeding MattersのPFD(小児摂食障害)啓発月間で、今年はつばめの会もFeeding Mattersとコラボして、啓発を行っていきたいと思います!
日本とは環境や医療状況も異なるので、日本で同じことができるわけではありません。
それでも、Feeding Mattersから学べることが沢山あることを知ってください。
そして、X、Facebook、インスタグラム、LINEなどを利用して、この啓発月間の拡散にご協力ください!
「うちの子、摂食障害かも?」と思ったら
こちらはFeeding Mattersが出している「6つのクエスチョン」です。
赤ちゃん/お子さんは、以下のクエスチョンにどれぐらい当てはまりますか?
1.赤ちゃん/お子さんはお腹が空いたことを知らせてくれますか? はい or いいえ
2.赤ちゃん/お子さんは十分に食べていると思いますか? はい/いいえ
3.赤ちゃん/お子さんに食べさせるのに通常何分かかりますか? 5分以下 or 5~30分 or 30分以上
4.赤ちゃん/お子さんに食べさせるために特別なことをする必要がありますか? はい or いいえ
5.赤ちゃん/お子さんはお腹がいっぱいになったことを知らせてくれますか? はい or いいえ
6.上記の質問に基づいて、赤ちゃん/お子さんの食事について懸念がありますか? はい or いいえ
オレンジ色の回答が危険信号です。オレンジ色の回答が2つ以上ある場合は、PFD(小児摂食障害)の可能性があります。
つばめの会には、同じような悩みを抱えたお子さんがたくさんいます。
お困りのときは、つばめの会にご連絡くださいね。
Feeding Mattersの歴史
小児摂食障害(PFD: Pediatric Feeding Disorder)とは、子供が食べ物・飲み物を摂取することに困難を抱える障害を指します。
この障害は、「医療」「栄養」「摂食スキル」「心理社会的要素」の4つの領域に影響を及ぼすことが知られています。
PFDの子供たちは、適切な栄養が摂れない、食事を楽しめない等の要因で、成長や発達に支障をきたすことがあるのです。
Feeding Mattersは、アメリカの小児摂食障害児のための団体で、PFDの早期発見と適切な治療の重要性を訴えてきました。
2014年には、創設者のシャノン・ゴールドウォーター氏が、「小児摂食障害」を独立した診断名として確立する必要性を提唱しました。
この提案を受けて、Feeding Mattersは専門家を集め、PFDの統一的な定義と診断基準を策定しました。
2019年には、「Pediatric Feeding Disorder: Consensus Definition and Conceptual Framework」という論文を発表し、PFDの正式な定義が確立されたのです。
さらに、Feeding MattersはPFDの認知を広め、ICDコード(国際疾病分類コード)の取得にも成功しました。
これにより、医療者がPFDを正式に診断できるようになったのです。
Feeding Mattersは、現在も適切な治療と保険診療、家庭への支援を提供するために活動を続けており、PFDの子供たちがより良い生活を送れるよう尽力しています。
日本の現状
アメリカでは、食べられないことがただの「症状」として扱われるのではなく、正式な「診断名」がつくようになり、適切なケアを受けられる子が増えました。
日本の現状はどうでしょうか。まだまだ「お腹がすいたら食べますよ」「お母さんの食べさせ方が悪いのでは?」「経管栄養で様子をみましょう」といったことに止まっているのではないでしょうか。
つばめの会では、メーリングリストによる親同士の情報交換やピアサポート、オンライン・オフラインでの交流会、勉強会、また医療関連学会にブースを出展し、啓発活動を続けてきました。
食べられない子たちの現状を知ってもらい、日本でも適切な診断を受け、適切なケアを受けることで、1人でも多くの子どもたちが食べることを楽しめるようになるよう、今後も活動していきます。
この機会に、ぜひご支援ください。