活動報告

小児慢性特定疾病児童等ピアカウンセリングフォローアップ研修

健全なピアカウンセリングのための活動

ピアカウンセリングとは、当事者同士のカウンセリングとなります。
つばめの会をよく知っていただくきっかけとして啓発活動が主だと思います。
しかしつばめの会が一番大切にしているのは実は、会員向けのメーリングリストやメールのお問い合わせによる当事者同士の情報交換やおしゃべりで、これはピアカウンセリングにあたると考えています。す。

この問合せおよびメーリングリストに対応するために、つばめの会では特に情報をやり取りしやすくするためのチームを組んでいます。
このチームは当事者ですので、専門のカウンセラーではありません。
しかしいい加減な情報や不親切な問合せ対応を避けるため、また、どのように提供すべきか模索をするため、いつも悩み話し合いながら対応しています。
今回はそういったことを教わる外部の研修への参加レポートをお届けいたします。

今回の研修について

9月8日㈰埼玉県障害者交流センターにて小児慢性特定疾病児童等ピアカウンセリングフォローアップ研修に参加して参りました。
埼玉県立大学社会福祉子ども学科の朝日雅也先生による、楽しくとても為になる研修でした。

ピアカウンセリングの特長

午前中はピアカウンセリングの基礎知識、守秘義務、態度の分析・価値観のすり合わせを学びました。

ピアカウンセリングの特徴は
・上下関係や指導関係がない対等性
・同じ体験に基づくので同情とは違う感情を共有できる共感性
・あなたの話しを30分聴いてあげる、その後私の話しを30分聴いてという分かち合い
・ピアカウンセラーという専門家はいない非専門性という事にまとめられます。

団体の方針では1に傾聴2に傾聴、3.4も5も傾聴っていうところもあるようですが、今回参加したメンバーのディスカッションでは相談者はやはり基本は情報を求めているというところに落ち着き、自分の体験からの情報ならば話してもよいのでは?となりました。価値観の擦り合わせ。
とても面白かったです!

価値交流学習

3.4名のグループで権力、健康、学歴、愛情、名誉、金銭、誠実の項目について優先順位を個々に1から7まで出します。
それをグループ内で自分の順位と他者の順位を表に記入しどこまで同じ優先順位にできるかを話し合い、その結果を集団順位に記入します。
7分経過したら話し合いを中断し、それぞれ感想を発表するというものでした。

私たちのグループは数字の差をそれぞれ出して中間を出しながら、なぜこの順番にしたの?などのディスカッションをしながら順位を決めました。この価値観のすり合わせこそが、ピアカンの1番難しく大切な事だなと感じます。

ふせんを貼ったホワイトボード

グループディスカッションで課題を出し合ってまとめた内容です

午後の活動~ピアカンにおける課題の抽出~

午後は4.5名でのグループワークでした。
実際に体験した場面を振り返り、課題だと思った事をポストイットに1人5枚以上書き出し、グループ内で発表し合い、類似の課題をまとめたり便乗発展させます。
まとまったら解決策を考えて更にまとめグループ発表をします。

ここでのディスカッションがそれぞれの会の悩み解決にも繋がり、なるほど!それやってみる!と収穫ありのメンバーさんも多かったです。

その後グループ発表したものを全体で更にまとめ、課題と対応(解決)策に分けました。

ホワイトボードの内容

グループ発表して全体でまとめた課題と対応・解決策です


解決策ナシというのもありというのが、目からウロコでした。
課題解決よりも課題としての客観化が力となっていくというのもなるほど!と感じました。休憩を挟んでグループワークでの学びやディスカッションを活かして、ピアカウンセリング7ヶ条を全員で検討しました。

小児慢性特定疾病児童等ピアカウンセリング7ヶ条

1、相談者の思いに寄り添って
2、話しやすい雰囲気づくり
3、時間は分かち合う
4、自分の体験に基づいた情報提供もあり
5、お互いの価値観を尊重する
6、みんなのピアカウンセリングを大切に
7、未来につなげる

と今回のメンバーで満場一致で決まりました。

この7ヶ条を決めるのにも価値観のすり合わせが役立ち、それぞれの会の悩みもこの7ヶ条があれば、ストレスも軽減しつつ尊重し合えるなと思う内容。
早速実践します!という声が多数聞こえ、学びの多い本当に素晴らしい研修会でした。

楽しく分かりやすく教えて下さいました朝日先生、とりまとめて下さいました埼玉県障害難病団体協議会の皆様、本当にありがとうございました。

 

つばめの会 藤田

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